アスペルガー症候群（AS）

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アスペルガー症候群（AS）

原因
アスペルガー症候群（AS）とは、社会性、興味、コミュニケーションについて特異性が認められる広汎性発達障害であり、広汎性発達障害は自閉症と密接な関係がありますが、自閉症よりはやや程度の軽いものです。対人関係の障害、他者の気持ちの推測力、心の理論の障害が原因の１つであるという説もあります。特定の分野への強いこだわりを示し、運動機能の軽度な障害も見られますが、知的障害および言語障害は、比較的少ないです。言語発達は比較的正常ですが、一般的に単独行動をし、集団に入ることを好まず、他人に感情移入することができず、会話をせず、冗談やたとえ話を理解することができずに言葉をそのまま受け取り、厳しい決まりをつらぬき、コンピューターのように、一つのものごとに没頭します。話し方は奇異な抑揚を伴い，紋切り型であり、知能指数はたいてい正常であり、また概して不器用です。
アスペルガー症候群では、自閉症と同様に、人間関係の障害、固定化・儀式化された行動や癖、非機能的な儀式などがみられます。しかし言語能力は正常で、ときには普通の子供より勝っている場合もあり、IQも正常ですが、築くことができず、明らかな固定化行動がみられるものの、ほかに自閉症やアスペルガー症候群でみられるような症状がみられない子供は、特定できない広汎性発達障害（PDD-NOS）とみなされています。アスペルガー症候群の子供は自閉症の子供よりも機能面では高いレベルにあり、自主的に行動できる場合もあります。
アスペルガー症候群の原因は親の育て方や愛情不足などではなく，出産時や出生後などごく早期に脳の一部に障害が生じたのだろうと考えられていて、稀な障害と見られていましたが、最近の研究では、２００～３００人に１人の割合でいることがわかってきています。
症状
想像力と創造性の問題
興味の範囲が限られ、想像力と創造性の問題では、遊びや行動面で柔軟性のなさやこだわり等が現れ、ごっこ遊びは得意ではないが、ものまね遊びは得意で、いろいろな物を集めたがり、機械的な記憶が得意で、行動パターンが決まっていて変更を嫌がる。
社会性の障害（他の人との社会的関係を持ちにくい）
人の気持ちを推察することや，他者の立場に立って考えることが苦手で、子供社会の中に溶け込めず、浮いてしまい、ほかの子供と遊ぶことが少なく、結果的には1人遊びが多くなってしまいます。同年代の子供たちとの関係を築く能力が欠落しているということで、社会的ルールを意識することが出来ず、無意識に他者に迷惑をかけてしまったりします。
言語発達・コミュニケーション能力障害
言葉は話せるのですが、相手との会話のキャッチボールを楽しむことが苦手で、アスペルガー症候群は、言語障害の無い自閉症、という認識があるが、それは必ずしも言葉がしゃべれないというような症状に限られるわけでは無く、やたら回りくどい表現や丁寧な言葉を用いたり、不適切なほど大人びた言葉を使ったりすることも多いようです。言葉の使い方や、コミュニケーションに必要な身体表現や表情なども、普通の小児のように出来ない場合もあり、適切なコミュニケーションをとる言語能力が過剰であったり貧弱であったりするという意味で、障害されていると考えられます。
行動の障害
アスペルガー症候群の子供は、同じ行動を繰り返したり、一つの行動にひどく熱中したりするため、周りから浮いて見えてしまうことがあり、パターン化された行動をとる傾向もあります。、融通が利かないということは社会性の欠如に繋がる可能性があり、ものまね、テレビ、本などのキャラクターになり切る、など 1人遊びを好む傾向が見られます。
その他
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、皮膚感覚の感覚分野に過敏または鈍感さがみられ、常同運動、動作のぎこちなさ、手先の不器用さ等もみられ、字を書くのが苦手で、独特の計算の仕方をしたりします。
成人におけるアスペルガー症候群
アスペルガー症候群の症状が、成人になっても緩解せず、症状を呈する人が増えてきています。社会性の障害により勤務先で対応できずに、他者とのコミュニケーションがとれず、ニートや引きこもりとなってしまう人ことがあります。しかしこの疾患では、特定の学問・芸術など、特定の領域で優れた才能や記憶力を持ち、華々しく活躍する人もいます。

鍼灸治療として百会、前頂、懸顱、後頂