胸痛・帯状疱疹、
原因 胸部に起こる疼痛の総称であり、心臓、肺,胸壁などの組織緊張,化学的因子が痛覚を刺激し疼痛が起こる。
狭心症、心筋梗塞、解離性大動脈瘤、胸膜炎、自然気胸、肺梗塞、帯状疱疹、肋骨骨折,肋間神経痛などがあげられる。
症状・・・(肋間神経痛以外は専門医に早くいくことが必要です。)
狭心症は数分で痛みが消失、左肩や左腕に放散する。
心筋梗塞は痛みが30分以上続き、上腹部にもみられる。ニトログリセリンは効かない。
解離性大動脈瘤は、引き裂かれるような激痛が急に起こり速やかに重篤となる。
胸膜炎は痛みは胸の表面の皮膚の中の疼痛で、咳、呼吸運動で増強される。
自然気胸は20~30歳台の男性に多く、息切れを伴う痛みが生じる。
肺梗塞は,下肢の静脈炎(エコノミー症候群を含む)などで、血栓などが肺動脈にひっかかり出血性壊死を起こし痛みが生じる。
帯状疱疹は、しばしば肋間神経を犯し、神経痛を発生させる。
肋間神経痛はT5-9の肋間が多く、女性に多く、左側が多い。
治療・・・(肋間神経痛が鍼灸治療の対象となります)
鍼灸治療には世界保健機構(WHO)でも下記の効果を認めており、この効果により適切なツボを治療することにより症状を軽減、解決を早めることが出来ます。
調整作用 組織・器官に刺激を与えて、機能を調整する作用。興奮作用と鎮静作用であり、
興奮作用は知覚鈍麻、運動麻痺のような神経の減弱、内臓器官の機能減退に、興奮させる作用。
鎮静作用は疼痛、痙攣のように機能が興奮している疾患に対して、鎮静させる作用。
鎮痛作用 内因性モルヒネ様物質あるいは下行性抑制などの機序により、鎮痛作用が作用する。
肋間神経痛の治療として、 背部では身柱、風門、肺兪、心兪、隔兪、肝兪、霊台、至陽、天宗及び背部の圧痛点を刺鍼する。 胸腹部では、檀中、巨闕、中脘、期門、章門及び前胸部の圧痛点、
胸膜炎はほとんどが肺疾患の二次的病変であり、上記の病変と同様に専門医に早くいくことです。痛みは大椎、肺兪、風門で、緩和されます。
トリガーポイント療法としての筋郡への治療
胸痛 大胸筋、小胸筋、斜角筋、胸鎖乳突筋、胸骨筋、脊柱起立筋、腹直筋、横隔膜
胸肋部痛 前鋸筋、肋間筋、広背筋、腹斜筋、横隔膜
腹部痛
腹直筋、腹斜筋、脊柱起立筋、腰方形筋
背中痛(脊柱側彎症・脊椎過敏症・変形性脊椎症・脊椎の圧迫骨折・内臓疾患・姿勢異常)
原因
背中の痛みは胸腹部各臓器の疾患の影響で、出る場合があり、背中の痛みが、各臓器の働きに影響することもあり、脊柱側彎症・脊椎過敏症・変形性脊椎症・脊椎の圧迫骨折・肋間神経痛・帯状疱疹・内臓疾患・姿勢異常のような疾患が考えられます。
脊柱側彎症 脊柱が左か右に曲がっている状態で、脊柱側彎症は先天性脊柱側彎症、後天性側彎、特発性脊柱側彎症に分類されます。
先天性脊柱側彎症は先天性に椎骨の形態に異常があって曲がっているものをといいます。 後天性脊柱側彎症として疼痛性側彎(腰椎椎間板ヘルニア)、麻痺性側彎(背筋力のバランスがくずれて起こる)などがあります。 特発性脊柱側彎症(原因不明のもの)
脊椎過敏症 脊椎の一部に過敏性の強い痛みが起こる状態で、背中の背骨を触ると、ゴツゴツとした棘状突起があり、ここを押したり、触ったときに、激痛のはしる病気を脊椎過敏症と呼んでいます。背中の痛みと圧迫感を主とし、精神的な状態や体質によるものと考えられています。 神経質・敏感な人に多く、精神的・肉体的ストレスが原因といわれていて、20歳前後の未婚女性に多く、一種の自律神経失調症と考えられています。
変形性脊椎症 脊椎に老化性変化で椎間板が狭くなり、神経圧迫によって、背中の痛みとして表れてきます。 頸椎に起これば変形性頸椎症、腰椎で起これば変形性腰椎症といいます。詳しくは変形性頸椎症、変形性腰椎症のページをご覧ください。
脊椎の圧迫骨折 背中の胸椎の突起をたたくと激痛がはしります。特に高齢者で骨粗鬆症の人が多いです。高所から墜落して尻もちをついたときにもよく起こります。
肋間神経痛 肋間神経痛とは肋骨に沿って走る肋間神経が、何らかの原因で痛むことで、普通は片側に起こり、針で刺されたような鋭い痛みが時間は短く繰り返し起こります。 深呼吸や咳などで痛みが誘発され、中年以降に多いです。(詳しくは肋間神経痛のページをご覧ください)
帯状疱疹 肋間神経に沿って水疱を伴う発疹と神経痛を起こす病気があり、片側に起き、、皮膚の水疱が治った後も長期に強い痛みが残ることがあります。 帯状疱疹ウイルスの感染による病気で、一定の神経の領域に沿って小さな水疱が多数でき、すぐに潰れてアフタになります。 時に三叉神経痛が残ることがあり、顔面神経の領域に出ると、顔面神経麻痺、耳の部分の水疱、耳鳴りなどの症状を示し、ラムゼイ・ハント症候群と呼ばれます。
内臓疾患 心臓、肺、肝臓、胆嚢、腎臓、胃腸疾患があると、背中が知覚過敏になることがあり、急性や慢性膵炎で、腎盂腎炎も発熱と片側の背中の痛みが出現し、背中をたたくと痛いのが特徴です。
姿勢異常 長時間同じ姿勢(出産後の女性も含む)を続けると、肩こりや背中の痛みの原因となります。
症状 脊柱側彎症の症状
側方に曲がるだけで無く、側方に曲がっている部分は回旋する場合が多く、脊柱の左右方向への彎曲と捻れが強くなると、脊柱の前後方向の彎曲が変化し、胸椎であれば背中の丸みが失われ、腰椎であれば腰骨の反りが無くなってきます。 左右方向への彎曲が30度を超え、10度以上の捻れが生じてくるころには脊柱の前後方向の彎曲の異常がはっきりしてきます。 肩の高さが異なり 腋下の左右非対称 ウエスト部分の左右の高さの差 肩甲骨の高さの差
脊椎過敏症の症状 脊椎過敏症は、脊椎の一部に強い痛みを感じる病気で、胸椎の中間部にある数椎の棘突起あたりに鋭い痛みを感じます。 胸椎の中央かやや高いところに多く生じるのですが、限られた背骨を圧迫すると痛みを訴えるものでありますが、、カリエスのように脊柱を曲げにくいこと(脊柱不撓性)はありません。
治療 鍼灸治療では、痛覚神経の痛みの伝達を遮断することにより、脊髄の傷害性刺激に対しての反応を抑制します。また、脳のエンドルフィンを増やし、脳のカテコールアミンは減らし、脳のモルヒネをも増やし、これらによって、鎮痛が得られる効果があります。
治療として阿是穴、風池、風府、大椎、肩髃、天宗、風門、肺兪、後渓、曲池、次髎、上髎、腰眼、大腸兪、腎兪、委中、崑崙を患者さん一人ひとりにあわせて治療いたします。
トリガーポイント療法としての筋郡への治療 中背部痛 前鋸筋、下後鋸筋、肋間筋、脊柱起立筋、腹直筋、広背筋、棘下筋、
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